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Nobody can deny that there's something there

内なる静寂

明るい部屋―写真についての覚書

明るい部屋―写真についての覚書

レンズの前の私は、
人々がそうであると思っている私であると同時に、
私が人々にそう思われたいとする私、
撮影者がそうであると思い、自分の技量を示すために利用する私だ

ロラン・バルト『明るい部屋 -写真についての覚書』


アンリ・カルティエ=ブレッソンの『内なる静寂』という写真集の序文に、
上に書いたロラン・バルトの(被写体になった時の人について分析した)文が引用されている。

この写真集は、上述のような、(ある種の)ポーズをとった<私>、以前のもの…
あるいは、「ゼロの状態の顔」を撮影するべく、ブレッソンが取り組んだポートレイト集だ。

無論、ロラン・バルトであれば、
「ゼロの状態」にはなれんよ。
と言いそうだけど…。

しかし、この写真集には、街角でのスナップや、多くの著名人のゼロの状態が、
ブレッソンによって切り取られている。
すくなくとも、ぼくにはそう見える写真が何点かあった。

特にマリリン・モンローの写真は、何歳の時かは明記されていなかったが、
それと言われなければ、一瞬気づかないくらいに、
普通の女の子として映っていたのが、とても印象的だった。


ポートレイト 内なる静寂―アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集

ポートレイト 内なる静寂―アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集